カンボジアの若手環境活動家が、国内のプラスチックの過剰使用に対処するために、生分解できる竹製 ストローに注目し、カンボジア全国にこれを広めたいと考えています。
カンボジアを旅行すると、プラスチックのストローを避ける方法はないように見えます。それは、どん なところでも使われています。ボトル入りの水、缶入り、もしくはパックに入ったジュースを買おうと すると、必ずプラスチックストローがついて来て、時には売り手がレジ袋やそれら使い捨てストローを、 追加で手渡すことがあります。これは問題です。なぜなら、ボトルや缶入り飲料を飲む時、 ストローは必要ないからです。しかし、カンボジアでは、人々はその方が衛生的であると考 え、ずっと習慣的に使っています。みんな缶やボトルの外側にある細菌を恐れているので、直接飲みた くないという問題があるのです。
東南アジアの国は、プラスチックの過剰使用という深刻な問題に直面しています。貧困対策組織である Fondazione ACRA の調査によると、カンボジア王国の都市住人は、年間平均 2000 枚ものレジ袋を使 用しています。この数値はヨーロッパの 10 倍です。
10 ケ月かけて、カンボジア国内でグリーンビジネス革命のプロジェクトを推進しようとしている、エコ ライフ・カンボジア(Eco-life Combodia)のプロジェクト責任者、Chivorn Sokh 氏は、これは緊急を 要する問題であると考えています。「私は鼻腔にストローが刺さったウミガメのビデオに衝撃を受けま した」と話し、「それから、二度と使い捨てストローは使わないと決心しました」と語っています。
彼は今、竹製ストローに注目しています。これは彼が一年以上使っているものですが、使用後、捨てる 代わりに、温水に数分間入れ、きれいな布で拭くだけでまた使えます。彼はこの竹製ストローを普及さ せたいと考えています。「私の国の人々は、毎日、どこでもプラスチックストローを使います。 安くて便利で、それしか選択肢がないからです」
人々は竹をいろいろな用途に使っていますが、Chivorn 氏は、プラスチックストローを止め、竹製 のストローを使うという自らの行動が、プラスの反響をもたらしたことに気づき、これを“環境に優し いバージョン”としてエコライフのカンボジアチームに導入したところ、彼らはこのアイ デアが気に入り、竹製のストローの生産と可用性を促進、サポートするキャンペーンを開始しました。
今彼らは、有機竹のストロー企業、Saarti の下請けメーカーと協力して、プロモーションビデオを作成 し、公開イベントでストローを展示し、それを配布することを支援しています。また、彼ら独自の再利 用可能なストローを作ることも計画しています。
竹のストローの使用量などほんの少しだと思われるかもしれませんが、カンボジアのような国では、 人々は、それがどのような影響をもたらすかも気づかぬまま、膨大な量のプラスチック廃棄物を生み出 しています。それを意識させることが大切なのです。
Chivorn 氏は、人々が自分たちの生み出すごみに、より注意を払い、プラスチックを生分解性製品に 置き換えるよう働きかけたいと考えています。そして最終的に、プラスチックストローが完全に禁止 される日が到来するのを待ち望んでいます。
彼は、チームの努力が目標を達成すると確信し、次のように語っています。「今の時代、多くの人々 は、それは自分たちの責任ではないと考えています。でも、小さなことでも、一人一人が変えていけば、 それは世界全体を変えることができるでしょう」
(TUNZA:UNEP’s magaZine for youth より)
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