中国金融サービス企業大手のAnt Financial社のアプリが緑化に貢献

中国金融サービス企業の大手Ant Financial社のユーザー、4億5000万人のうち、40%にあたる2億人が、この9ケ月の間に、同社のアプリを使う契約をしました。

このアプリは、ユーザーのCO2ガス排出量を削減し、温室効果ガスを減少させることを目的とするもので、店舗に行く代わりに、オンラインで支払いをしたり、車を使わずメトロで店舗に行くなどすると、“グリーンエネルギーポイント”というものが付与され、それによりSNS上で仮想の樹木を、他のユーザーと競いながら育てられるという仕組みになっています。

そして、一定のポイントがたまると、内モンゴルの砂漠に、本物の木を植えることができます。2017年の1月には、すでに100万本以上が植樹されています。

「2億人という世界の3%を占める人々が、環境に関する情報を即座に入手し、楽しく競争しながら、緑化に貢献しています。これはデジタルファイナンスというものが、人々を持続可能な開発へ参加させ、気候変動との闘いへ導く限り無い可能性を示しています。そしてこれは手元の携帯をちょっと操作するだけでできることなのです」とUNEP本部のErik Solheim事務局長は指摘しています。
「環境や生態系への、圧力、破壊は、膨大な人々の生存を脅かしています。しかし、世界は今それに抵抗し反撃しています」とAnt FinancialのCEO、Eric Jing氏は語っています。
「デジタルテクノロジーの出現は、それをボトムアップすることができているのです。温室効果ガスを、毎日グラムごと、車を使わず、バスに乗るごとに減らすことができるのです。
大切なことはパリ協定や、2030 アジェンダのような、トップダウンの決まりを守ることです。このアプリの成功は、人は、グリーンライフのチャンスを与えられさえすれば、いつでも、力強く変わっていけるというサインだと思います」とも。

UNEP本部2017.05.30ニュースより