殺虫剤は環境汚染につながります。そこで新しいスマートフォンが登場しました。
みなさんはこれをどう思われますか?
虫用スプレーはもう古い――LGエレクトロニクスは最近、音波を使って蚊を撃退する、新しいタイプのスマートフォンを発表しました。
インドだけに限られたK7iスマートフォンは、5インチのHDディスプレイ、2GBのRAM、16GBの容量で、全く普通の携帯電話です。しかし、このスマートフォンは「蚊を寄せ付けない(Mosquito Away)機能」で、他のデバイスとは差別化されます。K7iが放出する超音波は、周囲にいる煩わしい蚊を撃退する機能があると言われています。
このMosquito Away 機能は、以前はLG社のエアコン、洗濯機、テレビなどに搭載されていました。同社によると、この超音波は人間には全く無害であるとのことです。加えて、静かで、無臭で、ユーザーフレンドリーでもあるこの製品は、現在、インドでは7,990ルピー(121ドル)で販売されています。
しかし残念なことに、この技術が実際に効果があるかどうかは、まだ明らかになっていません。
例えば、BBCは、この超音波が蚊を撃退するなどと言うのは都市伝説であると論評していますし、オランダマラリア財団の諮問委員会議長を務める昆虫学者のバート・ノルズ氏によれば、超音波技術により蚊を撃退できるという「科学的証拠」は全くないとのことです。
もし、Mosquito Away機能に効果があるならば、この技術は大きな可能性を秘めています。現在、世界の人口のほぼ半数がマラリアの脅威にさらされています。
2015年に報告された罹患者数は2億1,200万人で、そのうち42万9,000人が死亡しました。
2010年以来、予防と抑制手段により、マラリアの死亡率は世界全体で29%減少しているものの、蚊により広まっている寄生虫は、なお人々を危険にさらし、特に第3世界の国々では深刻な問題となっています。