環境に配慮しているからといって、見た目が悪いとは限らない。
ここで紹介している道具は、環境にも目にも心地よいものばかりだ。
ニューデリーの地下鉄の駅
ニューデリーでは地下鉄の駅をきれいに保つために、環境に配慮した化学薬品や、ハイテク機器、生分解性ごみ袋を使用している。
デリー・メトロ公社(DMRC)は今年、高度なハイテク機器を使って、これまでの清掃・メンテナンス活動を改めることを決定し、地下鉄システム全体を24時間体制で清潔かつ衛生的に保つため、職員の特別研修プログラムの実施を進めている。
今ではメトロのすべての駅について、新たなメンテナンス契約が発注されている。これにより、ほこりのたたない清掃業務が確実に行われるようになる。
清掃業務には、生分解性ごみ袋と、環境に配慮した清掃用の化学薬品や試薬を使用することになっている。現在、DMRCは137の駅に約3,500人の清掃職員を配置しているわけだ。
スイッチ電球
昔ながらの電球が使われなくなり、そのかわりに、柔らかな光で地球に負担をかけない低エネルギーの電球が求められ ている。
LED電球の「Switch」がその答えになるかもしれない。
スイッチを入れると、暖かくて肌をきれいに見せる光で美しく輝き、スイッチを切っても美しい。
アルミ構造と液体冷却システムにより、電球は焼け切れることなく、25,000時間もの長い間、光り続けることができる。あまりにきれいなので、見つめるだけでくらくらしそうだ。
バイトパック
誰もがもっと多く欲しいと思っているのがスペースである。
コンピュータについては特にそうだ。だが、外付けのケースは高くつくし、不ぞろいのケースや絡み合ったケーブルが今にも崩れそうに積み上げられているのはみっともない。
「バイトパック」で、古い(あるいは新しい)ハードドラ イブをエコな段ボールに再収納すれば、外付けドライブとして便利に使えるようになり、ファイルの保管も簡単になる(すべて棚に並べることができるのだ)。
デザインはさまざまだが、無地のものにはマーカーペンで何でも自由に書くことができる。ケース3箱とUSB接続キットの入ったお得な価格で販売されている。
バイオライトのキャンプ用コンロ
従来のキャンプ用コンロは使い捨ての缶容器に入った液体燃料やガス燃料を燃やすが、地球を救うようなこのコンロなら、自然の中にある不要物を使って調理ができ、同時にその熱を電力に変え、USBを使って他の機器に充電することが可能だ。
この「バイオライト」は、小枝や松ぼっくりといった自然の燃料を使用するもので、大きさは水筒サイズ、重さはわずか935グラムだ。
これさえあれば、自然に親しみながら、タブレットにも十分に充電し、夕食をとりながらベア・グリルスの『生まれながらのサバイバー』を見ることができる。
ID クックのクックアップ 200
太陽電池式の「クックアップ200」があれば、汚れた木炭や湿ったマッチをいじくり回す必要はない。
直径1メートルのバーベキュー用反射板が、太陽光を集めて摂氏200 度の熱を発生させ、ハンバーガーをジューシーな焼き具合に仕上げてくれるのだ。
グリル板には5人分の食物を乗せるスペースがあり、工具を使わずに10分で組み立てることができる。
しかし、お天気だけはバーベキュー日和の快晴が必要だ――小雨の降る冬の日には、熱々のソーセージは望めない。
Our Planet 2013 Vol.4(通巻33号)